【閲覧注意】受験生によるケツ毛の脱毛、そして失敗まで
8/28 近況について追記
はじめに
この文章を読むときは、私を目に入れても痛くない美少年に脳内変換しながら読んでいただきたい。
出会い、そして現在
ケツ毛が生えたのはいつからだろうか。トイレから出る一歩手前、ふと覚えた違和感は今日という日まで消えることはなかった。
話をさらに巻き戻すと、脚や腕の毛も煩わしかった。まぁまぁ生えそろった頃に全剃りしたら父親からたしなめられてしまった。ムダ毛にはこういった苦い思い出がある。
しかしながら、たしなめていたはずの親は脚をツルツルにしている。3年ほど前から、夏限定で。
その理不尽さが(理不尽というべきかわからないが)私のムダ毛への大きな思いを育てていった。
そしてちょうど2日前のことである。父親が除毛クリームを買ってきた。今までは剃り派だったのに......
今朝、気づけば父親の脚は去年以上にツルツルだった。
除毛。
私の心を揺さぶる2文字。
私は思わずそれを手に取り服を脱いで風呂場へ向かった。つい3時間ほど前のことである。
除毛、それはケツ毛へ
いざ覚悟をしたものの、除毛する場所は決めていなかった。
- 腕 見える場所だと使ったのがバレる
- 脚 同上
- 顔 怖い
- 背中 届かない
- 体 そこまで生えていない
さて、どうしたものか......
その時、竿が揺れケツを指した____気がした。
陰毛。
陰の、毛。
ケツ毛を触ると、見えないからだろうか、大量の毛が密集し絡み合っているように感じた。
ここしか無い。
ここしか。
瞬間、クリーム重ねて。
シャワーを出して壁に向けた。お風呂感の演出は完璧だ。
マグネットで壁に張り付く鏡は湯気で曇ってしまっていた。取り外して床に置く。
鏡の上でうんこ座りをし、まじまじと眺めてみる。
おぼろげに見えるケツ毛はやんわりとケツを黒く見せていた。
忌まわしい。
私は注意書きも見ないで、小さじ一杯分の除毛クリームを手の平を経由して塗りたくった。
塗り終えた頃には、私の貧弱な脚は悲鳴をあげていた。
ゆっくりと風呂に腰掛け、注意書きを見る。
しっかりと塗り、10分放置してください。
私はスマホで猫の動画を見た。
猫はケツまでふわふわだった。
毛玉と呼ぶにはあまりに小さくあまりにモジャモジャであまりに嫌悪が押し寄せ過ぎていた
10分の猶予の中で、のんびりと考えていた。
いまだに現実味がない。
俺はケツをツルツルにしている。
猫は語りかけてくる。
「ナーニャナアーニャニャー」
うん。
「ナァナーーニャーニャーニャニャ」
わかったよ。
「あははw猫ちゃんおしりにうんち付いちゃってるね!w拭いてあげるね!w」
飼い主がそういうと、シークバーは12分にさしかかっていた。
私は壁に向けていたシャワーを手に取った。
私の動きは水の流れる速さを超えた。
私は私のケツにシャワーを当て、そして水は流れ出した。
脚を伝うモジャついた毛を拾い上げた。毛玉のようになっていた。
排水溝へ投げて、ケツを手で拭いた。
柔らかな毛は手との摩擦でプチプチと切れていく。
再びのうんこ座り、曇った鏡にもわかるほどケツは明るかった。
私は成功を確認して、冷えてしまった身体を温めなおした。
スマホに目をやると、すでに猫はケツを拭き終えられていた。柔らかにしなった尻尾には、喜びの表情があった。
失敗、それは次へつながる。(必ずしもそうではない)
私は成功を確信してケツをさすった。
きっとそれは毛穴と毛根の感触だ。ざらりとツブツブがあった。
風呂を出てバスタオルで水気を抜く。曇りのない鏡を見る。
腰を抜かしてしまった。
私のケツ毛は、強過ぎた。
おおよそ20%、その残った毛は悠々と風になびいている。
憎い。
この毛が憎い。
そして思い出した。私はあの時、初めてケツ毛を認識したあの日、それを抜いて悶絶したことを。
私は手近な剃刀を手にした。
そして刃を、毛へ___
出血
ケツの血は止まった。傷は浅かった。
私は泣いていた。猫の動画は終わっていた。
私は、あまりにも愚かだった。
衝動に身を任せ父親の私物を勝手に使っただけでなく、怪我までした。
私は、その時確かにケツ毛パイパンだった。
しかし、地球上で最も、ケツ毛に囚われていた。
おわりに
ケツ毛を除毛するときは、曇らない鏡で。
8/28
めっちゃケツかゆい
痔みたいになってる
後悔......